1974年に建った団地で、同じ形の住棟が8棟並んでいる。賃貸の団地だが、一部の住戸は借り手が自分で内装を変えてよいことになっている。退去するときに元に戻す必要はないかわりに、工事の内容は事前に届け出なければならない。
設計事務所を営む坂井直人さんと美緒さんがここに越してきたのは、2024年の春。間取りは2DKで、6畳の和室が2つと台所、浴室、トイレ。家賃は月6万3000円だという。
工事は土日だけ
二人とも平日は事務所の仕事があるので、作業ができるのは土日に限られる。最初の半年で取りかかったのは、和室2間の間仕切りを外す工事だった。
「襖と鴨居を外すだけなら1日で終わります。大変だったのは床で、畳を上げたら、下地の高さが部屋ごとに2センチ違っていた」と直人さん。根太を足して高さをそろえ、ナラの無垢材を張った。材料費はおよそ28万円かかった。
天井を剥がしたら、12センチ高くなった
天井の石膏ボードを外すと、コンクリートの躯体までのあいだに12センチの空間があった。仕上げを張らずにそのまま見せることにして、天井高は2メートル28から2メートル40になった。配線はむき出しになるため、照明はすべてダクトレールに取り付けている。
図面を見ているだけなら、天井を剥がそうとは思わなかった。住んでいると、毎日同じところが低く感じるんです。
坂井美緒
残っているのは台所と浴室
訪ねた9月の時点で、終わっているのはリビングと寝室。台所は入居したときのままで、流し台の横に工具が積まれていた。浴室は防水の工事が必要になるので、専門の業者に頼む予定だという。
団地では、同じ形の部屋が縦に重なっている。坂井さんの部屋の上と下には、手を入れていない住戸がそのまま残っていて、帰りに階段から隣の棟の窓を見ると、どの部屋にも同じ位置に襖の影があった。改修した部屋を見るより、改修していない部屋と比べたほうが、二人が何を変えたのかがよく分かる。
- 所在地千葉県(団地名は非公開)
- 竣工1974年
- 住戸面積48.2平米(2DK)
- 改修期間2024年4月〜継続中
この記事はJUNKBRANDINGのデモ用に作成したものです。登場する人物・団体・施設・発言は、すべて架空です。
